【浅野久美】トパーズ色の香気が漂う

From 浅野久美@月刊三橋ナビゲーター&チャンネル桜キャスター

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春めいてまいりました。
しかし春一番って、あんなに激しいものでしたっけ。
昨日全国的に吹き荒れた生暖かい風の中、
私は日中はほぼ半袖で過ごしました。

暖かくなるのは歓迎なのですが、
敏感な鼻や喉には、花粉症という厄介な
お届け物も春風とともにやってくるわけで、
なーんとなく、くしゃみが多くなったり、
目をこする回数が増えたりしていることに
私もやっと気づきました。

つい数年前まで、
自分にはアレルギーなんて無縁だと思っていたのですが、
気づいたらトレンドに乗っていた・・
というよくあるパターンで、無自覚というか、無認知というか、
「私は断じて花粉症ではないもんね」という、
よくわからないプライドなのか何なのか、意味のない強がり時代を含めれば、
花粉症と付き合っている年月は、実際はすでに
7~8年くらいになるのかな、というところです。

そういえば、

「アレルギー 食べ物よりも 上司の名」

という句が、今年のサラリーマン川柳の100選に入っていましたね。
たぶん、大抵の社会人が
「わかる!!」「そう、それな」と膝を叩くでしょう。

そりゃあ、生きていればねぇ。
世の中にソリの合わない人なんて必ず定期的に出くわすもので、
好きか嫌いか・・くらいならまだしも、
顔も見たくないし同じ空気も吸いたくない!
なんていう、人生でもそう出遭わないようなイヤな存在が
たまたま上司だったりした日にゃもうね。
名前を聞くだけで、鳥肌立ったりじんましんが出たり。
人によっては不整脈を起こしたり胃壁に穴が空いたり、
さらに場合によっては軽く殺意を抱いたり・・・

まぁ、多かれ少なかれ、社会人というものは、
時には毒針や毒ガススプレーをブスッ、シュッと、
憎き相手に向けて、脳内で一発見舞ったりしているものでございますよ。

ちなみに、私はフリーの仕事が多かったので、万一、
よほどの不快要因があれば、辞めたり避けたりが比較的簡単な環境にはいましたが、
ただ、世話になった人の紹介となるとそうもいかず。
で、たった一度だけ、針でもなくスプレーでもなく、
「レモンサワー」という、かくも甘酸っぱい兇器を、
イヤミ+セクハラ上司に思い切ってお見舞いしたことがありましたっけ。

まだ血の気が多かった若かりし頃、日頃から女性蔑視発言の多かったその人物は、
ある女性スタッフの送別会でしこたま酔っ払い、
やがて聞くに堪えない卑猥な言葉使いまで用いて、ネチネチぐだぐだと説教をし始めました。
そんな折、たまたま斜向かいの席に座っていたのが私だったのが運のつき。

当然、「使命」?を感じ、その上司の赤ら顔めがけ、
注文したばかりでジョッキにたっぷり入ったシュワシュワな液体を
一気にドバッとぶっかけてしまったわけなんです。
だってねぇ・・同僚たちの目も、一斉に「頼む、お前がやってくれ!」と念じているように見えたんですもの。

・・・
とまぁ、これで終われば、
ちょっとした武勇伝として、もっと自慢げに語れる話なのですが、
なにぶん、こちらもシラフではない身。
しかも、子どもの頃、ドッヂボールではめったに敵に当たったことのない、コントロールの悪い右手です。

ジョッキにたっぷり入ったその液体は、標的になった上司の顔にはそれほどかからず、
なんと恐ろしいことに、その右隣に座っていた、優しくてダンディーで、
男女問わず人気の高い先輩スタッフの方に吸い寄せられてしまい、
あろうことか、先輩のワイシャツの首から下がびしょびしょ・・・・
忘れもしない、ラルフローレンのシャツ。よりによって、濡れるとくっきりしちゃうタイプの
薄いブルーのコットンでした。

しかも、事件は座敷で起こっています。全ての水分は、あぐらをかいたズボンの内腿から
座布団に流れ落ち、「うわぁ」という小さな悲鳴と同時に立ち上がった先輩の下半身は、
見るも無残な姿になっていました。
こんな時は、せっかくだから、いつものノリで、
「サワーも滴るいい男!」だの、「よっ。名誉の負傷!」くらいのジョークは誰かに言って欲しかったけど、
さすがにそんな気さくな空気ではありませんでしたからね・・

さあ、人気ナンバーワンの先輩を、こともあろうに、おもらし男のテイにしてしまったのが私。
何故か、さっきまでの応援モードとは違い、女子たちの目がすごく冷ややかじゃありませんか。

そして、失笑、という無数の毒針を、四方八方から打たれたような状況は言うまでもなく針のむしろで、
一泡も二泡も吹いたのはセクハラ上司でなく、尊敬する善良な先輩を巻き込んでの、
他ならぬ私だった・・という悲劇の夜となったわけです。

これまでの人生、あれほど誰かに深く謝り続けたこともないと思われ。
私の「使命」を知っていて、笑顔で「気にするな」と言ってくれた優しい先輩でしたが、
コートで隠れるとはいえ、帰り際、階段を降りる時はすごく歩きにくそうだった。
しかも外は寒い。
しかも動くたびに身体からレモンとアルコールが香っています。
しかも先輩はお酒を飲まない人。
しかも、件のセクハラ上司は黙ってニヤニヤ。
おーのーれー!

先輩にはタクシーで帰ってもらいましたが、
結局タクシー代も受け取ってもらえませんでしたっけ。
「何事もリハーサルは大事だね」と、
ひとこと残して去っていった穏やかな笑顔を思い出すと、
今でも胸が、あいたたたた・・・となってしまいます。

何よりも、
慌てて立ち上がったあの時、先輩のズボンのチャック付近に張り付いていた数枚の輪切りのレモン。
はらはら畳に落ちるスロモーションのような映像と強いレモンの香り・・・それが一番鮮明な記憶として、
私の頭の中にも張り付いています。
あと、ちょっぴり・・本当にちょっぴりなんだけど、いつも冷静な
男性がパニックになっていて、その慌てぶりがあまりにかわいそう過ぎて、申し訳ない想いで、
でも何故かちょっとだけ可愛くて。
実は一瞬笑ってしまった・・ことは今でも反省。

確かに、こういうことは計画性や準備も必要なのね。で、武勇伝になりそこなったあげく、
人生の三大失敗話のひとつとなってしまったわけですな。

てなわけで、食物アレルギーも好き嫌いもまったくないけど、
輪切りのレモンだけには、根の深い心のアレルギーを持っている原因を久しぶりに思い出した今日この頃。
それ以来、好きだったサワーは飲まなくなり、もっぱらビール党となってしまった、
「春一番」ときけば、「掃除したてのサッシの窓」とつい次の句を詠んでしまう、正真正銘、昭和の女の浅野です。
みなさま、今週もお仕事お疲れさまでした。

今週は、国内では若手女優の清水富美加さんが突如芸能界を
引退して幸福の科学に出家する、という話題でもちきりでした。

特に強い宗教アレルギーではないけれど、
何かの信仰を持つ人と付き合う際には、私はさりげなく、
「勧誘しないでください」オーラは出しているつもり。
なので、掛け軸を売りつけられることもなければ、
もう何十年も、選挙の時に「一票お願いします」という唐突な電話は掛かって来ませんね。

具体的な宗教を、日常や心や人生の真ん中に置く、という感覚がどうも理解できない凡人の私には、
清水富美加さんが才能のありそうな女優さんだっただけに、残念だなぁ・・というプチ喪失感と、
何故そこまで?という強い反感や疑問が交錯して、その話題になるたびに胸の奥がもやもやしてしまいました。

たまたま昨日、スーパーでニベアの色付きリップクリームを買った時(これ、安いけどすごくしっとりします)、
CMに出ていた彼女の、顔写真つきミニパネルがコーナーに貼られていて、何故か胸がドキドキしてしまった。
何度も見ているはずのその写真なのに、気のせいか、爽やかさはすっかりと消え、
なんとなくウソくさい笑顔に見えてしまうのだから、
やはり、イメージってタレントさんの命なんだな、とつくづく思います。

そういえば、昔、突然母が脳梗塞で倒れ半身不随の身体になってしまった時、
家族は皆、一夜にして変わり果てた母の姿をどうしても受け止めきれず、
気持ちは動転し、やがては医者以外の「何か」にすがりたくなる気持ちを誰もが持ってしまう傾向にありました。

そんな中、たまたま通りがかった駅で配布されていたある
新興宗教(後に詐欺集団ということが発覚し、教祖逮捕。教団は消滅)
の教祖が書いた本の「足裏診断で家族を救える」「病気は気功で治せる」的な文言が気になり、
一度だけ渋谷にある事務所(布教所?)に行ったことがあるのです。

ほんと・・その教祖、どう考えても何もかもが胡散臭い人物で、
今思えばそんなところにノコノコ出向くなんてあり得ないような行動なんですけどねぇ・・・
やっぱり人は何かに困窮すると、弱みの数だけ、自ら「隙」を生み出してしまうものなのかもしれません。

ただ、この時、被害に遭わなかったのは、実は自分の「足の裏」のおかげかも。
いえね、たまたま足裏角質ケアのエステサロンに行ったばかりで、その日、私のかかとはスベスベだったのですよ。

なので、通常は、足のカサカサやら足相?らしきシワやらにケチをつけて、
やれ「このヒビは先祖の霊が」「この黒ずみは代々の家計の宿業が」とかなんとか言われては、
多額のお祓い料金を強要されたらしいのだけど、
その時の私は、「あら、綺麗なもんですねぇ」とひとこと言われたくらい。
つまり、勧誘をきっぱり断りやすい足裏だった、というわけです。

何より、
母の病気のために、何百万円もの大金を詐欺で騙し取られる・・などという、
最愛の母をもっとも悲しませるような愚かな親不孝だけはしないで済んだ。
それだけはさいわいでした。

その母が亡くなって丸二年。
先週末、無事に三回忌を終え、妹とふたり、ぽつぽつ実家の整理を始めました。
遺品をひとつ手にするたび、全てに物語が付随して、いちいち泣き笑いの作業となってしまうので、
これがなかなか進まないものなんですよねぇ。

遺品といっても、端からみればガラクタばかり。
でも、そのほとんどが家族のためのもので、不自由な手足ながら、
いつも大切に丁寧に物を扱っていた母の温かさを思い出し、
二年経った今、ガラクタの整理は、決してお別れの作業ではなく、
その姿を姉妹で何度も抱きしめることのできる、けっこうな蘇りの作業となっていますね。

親に感謝する。先人に感謝する。

当たり前のことなのに、つい忘れてしまいます。
難しい説法や修行はなくたって、私はまずはそこから。
しっかりとぴったりと両掌を合わせていきたい・・
そんな風に思えた、まだ梅も散らずに頑張っている二月後半、いよいよ春の入り口となりました。

インフルエンザが流行しています。
空気も乾燥していますね。起きがけと寝る前に、
お白湯を二杯飲む習慣をつけるとマジで風邪をひきにくくなりますよ。
飲みづらい時は、レモンを数的垂らすと、さらに飲みやすくなります。ぜひお試しあれ。

ではではみなさま、最後まで読んで下さってありがとう。
お元気によい週末を!

—発行者より—

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だが、その外貨準備が尽きたとき、
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これから中国がどうなるのか、
注意深く観察する必要があるだろう。

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