【上島嘉郎】海賊とよばれた男の気概

From 上島嘉郎@ジャーナリスト(『正論』元編集長)

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【オススメ】

「国の借金が1000兆円を超えた」「一人当たり817万円」
「次世代にツケを払わせるのか」「このままだと日本は破綻する」

きっとあなたはこんなニュースを見たことがあるはずです。
一人の日本国民として、あなたは罪悪感と不安感を
植え付けられてきました。そうしているうちに、
痛みに耐える消費税増税が推し進められ、国民は
豊かにはならず、不景気のムードが漂い続けています。

本当に増税は必要だったのか? そもそも「国の借金」とは何なのか?

その正体とは、、、
http://www.keieikagakupub.com/sp/38DEBT/index_mag.php

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安倍晋三首相は米ハワイ・オアフ島の真珠湾を訪問し、
27日昼(日本時間28日午前)オバマ大統領とともに、
旧日本軍の真珠湾攻撃による犠牲者を追悼する
「アリゾナ記念館」に献花し、黙祷しました。

その後、安倍首相は概略、「寛容の心がもたらした
『和解の力』」によって、かつて敵同士だった日米は
同盟国として結ばれたと述べ、戦争が打ち続く世界に
向かって「日米はいまこそ寛容の大切さと、和解の力を、
世界に向かって訴え続けていく任務を帯びている」と訴えました。

今回の演説には、昨年4月の米上下両院での演説や
戦後70年談話にあった「反省」や「悔悟」といった
言葉はなく、米側もその内容を受け容れたようです。

〈「今日をもって、『パールハーバー』は和解と同盟の記念日になりました」
 演説に先立つオバマ氏との最後の首脳会談。
 安倍首相はこう語りかけ、オバマ氏に手を差し伸べた。
 大統領も「その通り」と答え、首相の手を握り返した。〉
(平成28年12月29日付産経新聞)

戦争の惨禍を思うとき、たしかに「寛容の心と和解の可能性」に
思いを至らせるのは大切ですが、同時に、原爆を投下された
日本人としては、胸に刻んでおくべき言葉があると考えます。

「石油の一滴は血の一滴に値する」というのは、
第一次大戦中にフランス首相クレマンソーが
米大統領ウィルソンに宛てた電報の一節ですが、
我が大東亜戦争も、日本が戦わざるを得ないと
追い詰められた最大の要因はABCD包囲網による
石油の輸出禁止措置でした。

エネルギーをいかに確保していくかは、
古今を問わず国家の安全保障にとって根幹問題です。

日本にとってのエネルギー問題に
生涯を捧げた「人物」に出光佐三がいます。
佐三が創業した「出光興産」の歩みは、一私企業の利害を
超えて、日本の戦後復興とその後の経済成長、日本国家の
独立に尽くそうとした軌跡です。

百田尚樹さんのミリオンセラー『海賊とよばれた男』は
出光佐三をモデルに描いたものです。映画化され、現在全国公開中です。

小説の中での出光佐三は、国岡鐡造となっています。
大東亜戦争敗戦からわずか2日後、「焦土となった国を
今一度立て直す」決意をした佐三は社員たちにこう演説します。

日本は必ずや再び立ち直る。世界は再び驚倒するであろう。
わが社には最大の資産である人がまだ残っとるじゃないか。
愚痴をやめよ。
世界無比の三千年の歴史を見直せ。
そして今から建設にかかれ。

執筆のための資料を読んでいてこのくだりを見つけた百田さんは、
「体が震えるような衝撃を覚えた」と語っています。このとき
佐三は60歳、今日でいえば80歳近い老齢の身。にもかかわらず
この気概の凄さ、見事さ――。

しかし、この演説には前段があるのです。
小説には触れられていませんが、佐三はこう述べています。

「十五日正午、おそれ多くも、玉音を拝し、御詔勅を賜わり、
涙のとどまるを知らず、言い表わすべき適当な言葉を持ち合わせませぬ。

万事は御詔勅に尽きている。陛下は限りなき御仁慈を垂れたまいて、
悪魔の毒手から赤子を救わせたもうたのである。
……戦争は消えたのであって、勝負は決していない。」

「原子爆弾は聞けば聞くほど恐ろしい破壊力である。
毒ガスなどと比較すべき程度のものではない。
広島のような使い方を続けられたら、無辜の
日本人は大半、滅するであろう。……

この兇暴なる悪魔の大虐殺が、日本民族絶滅のために
連続使用されるとすれば、かりに戦局が日本に有利に
進展しつつある場合たりとも、やはり戦争はやむのである。

原子爆弾によって戦争は消えたのであって、
勝負は事実の上において決していない。
ただ日本が敗戦の形式を強要されたに過ぎないのである。……

ダムダム弾や毒ガス程度のものさえ、戦争には禁ぜられている。
国際条約により禁ぜられておる以上のものを、武器として
研究することは既に条約違反であり、正義の放擲であり、
人道の無視である。さらにこれを製造し、戦場に使用するは
罪悪である。さらにさらに、これを無辜の市民に
無警告に用うるにいたっては、人類の仇敵として
一日も許すべきでない。米国がその肇国の国是たる
正義人道をみずから放擲したのは、
みずから敗けたりというべきである。」

敗戦のわずか2日後のこの言葉。しかも佐三はこの
演説を速記させ、ガリ版刷りにして全社員はもちろん、
友人知人にも配りました。また、やがて外地から引き
揚げてくるであろう800人の社員たちのために保存させました。
そのガリ版刷りを貰った者たちはみなびっくりし、
知己の参謀本部のある少将などは、「こんなものを
印刷して進駐軍に見られたらどうするんだ、
すぐに回収して焼いてしまえ」と“忠告”するのですが、
佐三は「そうかなあ」と笑って相手にしませんでした。

「戦争は消えたのであって、勝負は決していない。」

この烈々たる気概の持ち主が率いた会社であればこそ、
後年の「日章丸事件」があります。

日章丸事件とは、出光興産が昭和28年、油田を
国有化したために英国などの怒りを買って
海上封鎖されたイランのアバダンに日章丸二世を
極秘裏に送り、ガソリンと軽油を満載して
日本に無事寄港してのけた“事件”です。

敗戦国の日本の一民間企業が英米の巨大石油資本に
挑んで出し抜いた快挙で、日本国民を勇気づけるとともに、
のちの日本とイランの関係構築にもつながりました。

出光に仕えた社員たちも立派でした。戦後、出光は
海外資産をすべて失い、会社の存立が危ういにもかかわらず、
「一人も馘首しない」信念を貫きました。
そうやって佐三が守った社員たちがいかに奮闘したか。

日章丸がイランに向かうことは船長と機関長しか知らない。
船員たちは本当の目的地を知らずに出航します。
そしてセイロン沖で暗号電文を受信した船長が、
この船の目的を英国の海上封鎖を突破して
イランから石油を積みだすことだと告げると、船員たちは
「日章丸、万歳!」
「国岡商店、万歳!」
さらに「日本、万歳!」と叫びました。

百田さんは私との対談でこう語りました。
「このくだりを書きながら何度も泣きました。
己一個の人生の充実、幸福なんてどうでもいいとは言いませんが、
己一個を超えたところに繋がる人生がある。国岡鐡造(出光佐三)、
そして鐡造を支えた男たちの凄さと、今の日本人は
繋がっているのだということを知らせたかった。
それは『永遠の0』の宮部久蔵の物語も同じで、
孫の慶子、健太郎と宮部が繋がること、
過去と現在の日本が断ち切られたままではなく、
ちゃんと繋がらなければいけなかった。
俺たちの祖父は狂信者ではない、苛酷な時代を懸命に生き、
自分以外の誰かに人生を捧げたのだと。」
(『別冊正論』第21号「『永遠の0』が突破したもの―“閉ざされた言語空間”との戦い」)

――さて、平成の御世を生きる私たちも、
こうした先人の志、気概と繋がっているはずなのです。
偉大な日本人の居たことを忘れさえしなければ…。

寛容の心と和解の可能性を求めることも大切ですが、
何より出光佐三が示した気概を、
同じ日本人として取り戻そうではありませんか。

〈上島嘉郎からのお知らせ〉
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『韓国には言うべきことをキッチリ言おう!』
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●大東亜戦争は無謀な戦争だったのか。定説や既成概念とは異なる発想、視点から再考する
『優位戦思考に学ぶ―大東亜戦争「失敗の本質」』
(PHP研究所)
http://www.amazon.co.jp/dp/4569827268

●北朝鮮による拉致被害者救出を訴える演劇『めぐみへの誓い―奪還』の今後の公演予定。事前申し込みが必要ですが、入場無料です。
詳しくは内閣官房 拉致問題対策本部事務局のHPを。
http://www.rachi.go.jp/index.html

【福島県白河市公演】
平成29年1月12日(木)17:00開場/18:00開会/20:30閉会予定
白河文化交流館「コミネス」

—発行者より—

【オススメ】

「国の借金が1000兆円を超えた」「一人当たり817万円」
「次世代にツケを払わせるのか」「このままだと日本は破綻する」

きっとあなたはこんなニュースを見たことがあるはずです。
一人の日本国民として、あなたは罪悪感と不安感を
植え付けられてきました。そうしているうちに、
痛みに耐える消費税増税が推し進められ、国民は
豊かにはならず、不景気のムードが漂い続けています。

本当に増税は必要だったのか? そもそも「国の借金」とは何なのか?

その正体とは、、、
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